映画『That Girl from Paris(世界の歌姫)』(36年RKO制作)より。昔の拾い物。残念画質。映画も大詰め、妨害しようと手薬煉引いてジャック・オーキー達の待つメトの舞台で歌うは、ロッシーニの言わずと知れた名オペラのアリア。今ではすっかりメゾが歌うのがメジャーに戻ったこのアリアも、戦前は専らコロラトゥーラ・ソプラノの持ち曲でした。羽のように細く軽い声でカデンツァ増し増しで歌われる様はかなりの別世界振りですが、個人的には寧ろ、セリアのような大仰さ・重厚さまで感じられる昨今の歌われ方よりは、戦前のコロラトゥーラ・ソプラノのポンスが歌うこっちの方が"ベタなブッファの軽妙さ"を味わえて好きかな。カラス(sm1147814)やバルトリ(sm14740966)のと聴き比べも一興かと。 これ系マイリストmylist/32913777